さよなら大好きな場所

戦争で祖国を追われた人々や、被災して未だ故郷に戻れない人たちは、一体どれほどの喪失感に耐えて生きているんだろう。


朝夕の興福寺の鐘の音と、この街の佇まいが心底好きでした。


6年前、タンポポの綿毛みたいにふわりと奈良に降りたって、このお気に入りの場所を見つけました。

 

ずっとここに根を張って暮らしたい、そう願ってたささやかな思いは叶わなくなりそうです。

 

 

せめて、残りの日々を愛おしみ、慈しみ、引き抜かれてしまうその日まで、元気に咲き続けようと思います。